ミュシャ展に行ってきました。

趣味

ちょっと前の話になりますが、熊本現代美術館で開催されているミュシャ展に行ってきました。

RKK開局70周年記念ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者Alfons Mucha : Multitalented Artist

「黄道十二宮」1896年

会期:2024.2.10(土)〜 2024.4.7(日)

アール・ヌーヴォーの代表的な画家アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、サラ・ベルナールの演劇ポスター「ジスモンダ」など魅力的で自信に満ちた女性を描いた数々のポスター作品で知られていますが、実際に彼が手掛けたジャンルは非常に多岐にわたります。

今回の展覧会では、特にデザインの仕事に着目することで、マルチ・アーティストとしてのミュシャの先駆性が紹介されています。

チェコ在住のズデニェク・チマル博士のコレクションから、劇場ポスター、書籍の挿絵、ポストカード、お菓子や香水のパッケージ、宝飾品などを中心に、油彩画、水彩画、素描、写真まで数々の貴重な作品を一堂に会し、ミュシャ芸術の全貌を解き明かします。

出品作品点数169点、うちチマル・コレクションとしての日本初公開作品は約90点です。

作家について

アルフォンス・ミュシャAlfons Mucha(1860-1939)

1860年、オーストリア=ハンガリー帝国領南モラヴィア地方(現・チェコ共和国南東部)のイヴァンチッツェに生まれる。1885年、ミュンヘン美術アカデミーに入学する。1887年、パリでアカデミー・ジュリアンに入学する。1894年、人気女優サラ・ベルナールの演劇「ジスモンダ」ポスターを手掛ける。1895年、「ジスモンダ」のポスターが有名になり、サラ・ベルナールと正式に契約。その後6年間にわたり、ポスター、舞台装置、ジュエリーなどのデザインを担当。アール・ヌーヴォーを代表する作家となる。1900年、パリ万博のボスニア=ヘルツェゴビナ館のデザインを担当。銀賞受賞。1910年、チェコに帰国、ズビロフ城をアトリエとする。1911年、《スラヴ叙事詩》シリーズの制作を開始する。1918年、オーストリア=ハンガリー帝国が崩壊し、建国されたチェコスロヴァキア共和国の国章、郵便切手、紙幣をデザインする。1928年、《スラヴ叙事詩》全20点をプラハ市に寄贈。1931年、プラハ城内聖ヴィート大聖堂のステンドグラスをデザインする。1939年、プラハにて逝去。

チマル・コレクションについて

ズデニェク・チマル博士MUDr. Zdenek Trimal

ミュシャの故郷チェコ共和国モラヴィアに住む医師のズデニェク・チマル博士は、個人コレクターとして、両親と祖父母からミュシャのコレクションの基礎を受け継いだ後、ミュシャの作品と生涯に対する熱狂的な関心によって、ミュシャの人生と作品の全体像を示す他では類を見ないコレクションを築きあげました。博士のコレクションは2009年の企画展「アルフォンス・ミュシャ ―ベル・エポック、チェコの巨匠」展(ブルノ、チェコ)で初公開されて以降、チェコ共和国内、ハンガリー、日本の多くの都市で展覧会が開催されています。

出品作品について

ジスモンダ、椿姫等はよく見ることが多いですし、天井のライトが反射して上手く撮れなかったので今回はメディア(怖っ!!)、ハムレットをあげています。

《メディア》(1898年)
《ハムレット》(1899年)

本展では7つの最も重要な演劇ポスター(《ジスモンダ》(1894年)、《椿姫》(1896年)、《ロレンザッチオ》(1896年)、《サマリアの女》(1897年)、《ハムレット》(1899年)、《トスカ》(1898年)《メディア》(1898年))が出品されていますが、それらすべては当時のパリの人気女優サラ・ベルナールに着想を得たもの。最初のポスター「ジスモンダ」で大評判を得、サラ・ベルナールとの(今で言うアーティスティック・ディレクター的)長期独占契約を得たことをきっかけに、ミュシャはアール・ヌーヴォーを代表する作家となりました。

油彩画「エリシュカ」1932年、油彩/カンヴァス

この肖像画は、ミュシャの友人の建築家ヤロスラフ・ヨゼフ・ポリーフカの娘、エリシュカ・ポリーフカ(1914-2002)が描かれています。エリシュカは16歳で、チェコの民族衣装を着ています。

ポスター「《スラブ叙事詩》展」 1928年 

2017年 国立新美術館にて

スラブ叙事詩の最後に完成された作品『スラヴ菩提樹の下で宣誓する青年たち』および《スラブ叙事詩》展のためのモデルとなるミュシャの娘ヤロスラヴァ(ズビロフのアトリエ)

素描「上着を縫う少女」、1938年

水彩画「クリスマス」、1936年

おわりに

以前に比べて、最近では写真撮影がOKな展覧会が増えてきているのが個人的に嬉しいです。

普段よく見かける演劇のポスター以外にも様々な作品を観覧できるので、ついつい時間を忘れて見入ってしまいました。

たまには非日常の空間に身を置いてみるのもイイものですね。

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