ちょっと思いつき、初めて梅をつけることに…
昔ながらの梅干しの作り方は塩分18%らしいですが、塩分少なめの15%で作ります。
梅干し漬けの材料 (作りやすい分量)
- 黄色く熟した梅 … 2㎏
- 塩(梅用) … 300g(梅に対して15%)
- 赤しそ … 200〜400g(梅に対して1〜2割)
- 塩(しそ用) … しそに対して14~15%程度(◇)
◇赤しそ200gなら塩28g、400gなら塩56gで14%程度。
梅干しの作り方/漬け方
梅の下処理
このレシピは『梅の重量に対して15%の塩』を使った漬け方です。
梅は6月初旬~中旬あたりに出回る『熟した梅』を使用します。梅は熟すと全体に黄みがかり梅の芳醇な香りが出てきます。(梅がまだ少し緑がかっている場合は、1〜2日ほど常温において追熟させます。)
熟した梅は柔らかいのでやさしく扱いながら洗う前に梅の黒いヘタを1つずつ取り除く作業を行います。(竹串を使うとヘタが取り除きやすいです。)ヘタを除いた梅は、ボウルなどに移してため水の中でやさしく洗って水気を切ります。

保存食に水気は厳禁なのでキレイな布巾(クッキングペーパー)などを使って1個ずつ梅の水気をふき取ります(ヘタの部分にも布巾を入れて水気を切ります)。水気をとった梅はバットやザルに移しておきます。傷んでいる梅はカビや濁りの原因となるので梅干しには使わず梅ジャムなど他のものに…
梅干し漬けに使う道具の用意
梅干しを作るのに必要なものは漬け込む容器、(重石、落し蓋)です。酸に弱いプラスチックや金属の容器は避けホーロー(琺瑯・ホウロウ)・ガラス・陶器のいずれかの容器を使用します。
重石は梅の2倍ほどの重量が必要となります。ホームセンター等にある漬け物専用の重石や2Lのペットボトルに水を入れたものなど重石になるものを準備しておきます。
梅干しを漬ける前の容器の消毒は必須です。使用する容器・重石・落し蓋はきれいに洗いよく乾かし、できればアルコール(焼酎かエタノール)をふくませた布巾で拭きあげます(耐熱のものなら天日干し、熱湯をかけて消毒でもOK。)。
◇下漬けに使う落し蓋は平皿でも代用できますが色移りしても大丈夫なものを使用し大きさは保存容器の口径の8~9割ほどの大きさで。木製の落とし蓋は水に浸して使用します。
梅の下漬けの漬け方
塩300gを計量したら、はじめに容器の底に塩を薄くふります。次に梅を広げ入れ、さらに上から全体にしっかり塩をふって、梅をを広げ入れ、また塩をふる…という作業を交互に(ミルフィーユっぽく)繰り返します(最後に少し多めの塩が残るように調整します)。

落し蓋をのせる前の最後に梅を広げ入れる時には“できるだけ梅全体が平ら”になるように並べ残りの塩を全体にふります。
落し蓋をして梅の重量の2倍ほどの重石をのせ冷暗所に数日置きます。(重石が保存容器から飛び出て蓋ができないようならラップや新聞紙でホコリが入らないように全体を覆うように蓋をします)。
時間を置くと梅から水分(梅酢)が出てくるので梅全体が梅酢に浸かったら重石を梅の重量の1/2〜2/3くらいまで減らしてもOKです(梅全体が梅酢にしっかり浸かっている状態を保って保管しておくことが重要!)。
◇下漬けはカビ防止のためできるだけ早く全部の梅が梅酢に浸かることが望ましい。落し蓋の置き方、重石の重さなど気を付けて調整します。1〜2日で半分くらいまで梅酢があがってきて、1週間程度で完全に梅全体が浸かります。

今回は…重石なしでも梅漬けれるという話を聞いたので重石なしで漬けました。(ここまで書き進めて…)重石がないと8割程度までしか梅酢が上がってこなかったので、(下記)梅漬けの酢を使い、しそは梅漬けのしそを使いました。(赤しそ漬けの漬け方は下記)


こだま 梅漬けのしそ 500g
500g赤シソ:宮崎県産 着色料不使用
塩分濃度:約26%
使用目安 500g:梅2kg、250g:梅1kg

こだま 梅漬けの酢 500mL
梅:和歌山県産、シソ:三重県産
着色料不使用 食塩濃度:約20%
赤しそ漬けの漬け方
梅を塩漬けを保管している間の6月下旬〜7月上旬に赤しそで色と風味を足し入れる工程を行います。
赤しそは梅干しに赤い鮮やかな色としその風味を加えることができます。梅の重量に対して最低10%ほどの赤しそを。色と風味をしっかりつけたいときは梅の重量に対して20%ほどを用意します。
まず太い茎を摘み取って除きボウル等の水の中で洗って汚れを落とし、ザル上げして水気をしっかりと切ります(時間がある場合は半日ほどザル上げして少し乾かします。)。
赤しその下ごしらえに使う塩も赤しその重量に対して14~15%ほどです(赤しそ200gなら塩28g、400gなら塩56gで約17%)。大きなボウルに赤しそを入れ塩の半量を加えてしっかりもみ込んでアクを出します。
赤しそを絞って出てきたアクは捨てます。絞った赤しそだけをボウルに戻し入れて残りの塩をすべてふりかけます。
キツく絞った後なので赤しそを少しほぐしながら塩をなじませ手で揉み込ます。すると再びたくさんのアクが出てくるので赤しそをぎゅっと絞ります。
出てきたアクはまた捨てて、絞った赤しそは別のボウルに移します。
そこに下漬けして出てきた透明な梅酢を1カップ(200ml)ほどを加えてほぐします。するとすぐに梅酢が赤く色づきます。
下漬けした保存容器の上に赤しそを広げ入れ赤く染まった梅酢も戻し入れます。赤しそを箸でほぐし梅酢と赤しそがよくなじんで色が移るよう容器全体をやさしく動かしてなじませます。
あとは再び梅全体が梅酢にしっかり浸かるくらいの重石をのせ、梅雨が上がるのを待ちます。

土用干しの方法
7月中旬〜下旬以降の梅雨が明ける時期を待って3日間ほど晴れの続く日を見計らって土用干しを行います。(容器の蓋を開けて3日ほど干す方もいるようです。開口部は水切りネットなどで異物混入を防ぐ。)
大きなザル(平たい梅干し用の干しザルがあればいいのですが、無ければ大きめのザル)を使い、梅同士の間隔を少し空けて並べます。日当りのよいところで干し(日中2~3回くらいひっくり返す)夜は室内に取り込むみます。この作業を3日連続で行います。
干し始めのものから次第にシワがよって耳たぶくらいの柔らかさになります。梅を天日に干すことで余分な水分が蒸発し保存性を高め果肉もねっとりとした食感に変化していきます。
一緒に漬け込んだ赤しそを土用干しのタイミングで一緒に干して赤しそふりかけにしてもOK!赤しその汁気をギュッと絞り1枚ずつ広げてから別のザル等に広げて干しカラカラになったら粉状にします。
土用干しした梅干しは『赤梅酢に戻して保存する方法』と『梅酢には漬けずにそのまま保存する方法』があります。
赤梅酢に戻すと果肉がみずみずしく赤色が鮮やかに仕上がり酸味が強くなり、そのまま保存すると果肉はねっとり色は控えめで酸味は落ち着いた味になります。
梅干しはすぐでも食べることができますが、ともに3ヶ月後くらい経つと塩が馴染んでより美味しくなってきます。密封できるガラス瓶などに入れ日の当たらない常温保存で数年にわたり長期保存が可能です。
◇梅酢に漬けずにそのまま保存する場合は密封できる容器に入れないと徐々に梅の水分が抜けてしまうので注意。
土用干しした後、梅酢に漬けずにそのまま保存する場合は好みで少量の砂糖を加えると味がまろやかになります。
家庭で梅干しを作る場合は塩分15〜18%が作りやすく梅干しとしても食べやすくなります。
既成品の梅干を購入する場合は原材料が「梅、塩、しそ」のシンプルなものが素材の風味が感じられます。何年も常温で保管できる梅干しですが、調味料や添加物を加えて作っている商品も多いため表示(梅干、調味梅干)をチェックして購入の判断にしましょう。


梅雨が明けたら土用干しのあと熟成させて行こうと思います。
追記:梅漬けのしそと梅漬けの酢の塩分濃度が高く塩味が強いので(私感)梅の下漬けの際の塩を少なくした方がいいかもです。
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