国造神社(こくぞうじんじゃ) 〜 阿蘇市一の宮 〜

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阿蘇の12宮のうち、速瓶玉命(はやみかたまのみこと)など四神をまつる神社で、阿蘇神社を本宮として北側に位置しているので北宮とも呼ばれています。(阿蘇神社より北へ約6km)

四神とは、阿蘇開拓の祖・健磐龍命(たけいわたつのみこと)の第一御子、速瓶玉命(はやみかたまのみこと)、雨宮媛命(あまみやひめのみこと:速瓶玉命の妃神)、高橋神(たかはしのかみ:主祭神の第二御子)、火宮神(ひのみやのかみ:主祭神の第三御子)。

阿蘇神社

第一御子は「彦御子神(健磐龍命の孫・速瓶玉神の子)」つまり「阿蘇惟人」。阿蘇大宮司家につながる神様で阿蘇神社で五宮として祀られています。

父親の健磐龍命(たけわたつのみこと)と同じように速瓶玉命(はやみかたまのみこと)もまた阿蘇の開拓に尽力し、庶民に農耕や牛馬の育成を行い、治水潅漑を導入、農業を起こしたといわれています。

現在では、農業・五穀豊穣の神様として信仰され、国指定重要無形民俗文化財の農耕祭事「御田祭」も行われています。

社殿は1672年に細川五代綱利公が造営したもので熊本地震にも耐え今も堂々と鎮座しています。

手野のスギ(元国指定天然記念物)

大正13年12月9日指定
平成12年9月6日解除

高さ約48m、幹囲約11メートル
(昭和45年測定)

「このスギは、ここ国造神社の主祭神速瓶玉命のお手植えの神杉として伝えられ、県下でも最大級の巨木であった。昔は「手野の神杉」、「手野の二本杉(夫婦杉)」といい、2本あったというが、男杉は文政年間(1818~30)に雷火により伐採され、この女杉だけが残っていた。現在、男杉株痕横に、天保2年(1831)に植えられたという杉がある。これは男杉の古株から生じたヒコバエを植えたものといわれ、「神杉 天保二年 御郡御目付中村荘右衛門 植之」と刻んである碑が建てられている。また、伐採された男杉は香りが高く、その一部を御笏の材料として仁孝天皇に献上したところ、おほめの言葉を頂いたとも伝えられている。

平成3年の台風19号により地上11m付近から主幹が折損した。そのため保存を第一として土壌改良等懸命な養生作業を行ったが、やむなく枯死してしまった。ざんねんながら国の指定は解除となったが、地元にて「手野の大杉保存事業期成会」を立ち上げ、折れ残った地上25mから7mを切断し、上屋をかけ平成14年に現在の姿となった。元国指定にふさわしく堂々とした貫禄の杉で、神の鎮まる神域を感じさせる。」

樹齢2000余年の杉の幹
手野の杉の切り株

近くには手野の名水や宮川渓谷、キャンプ場などがあり初夏にはホタルも鑑賞できるようです。

阿蘇の大観望からもそこまで遠くないですし、阿蘇神社からも近いので立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

【住所】
熊本県阿蘇市一の宮町手野2110

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